2017年6月2日金曜日

支部長就任挨拶

新支部長:中川成美(立命館大学)

 この度、日本近代文学会関西支部長を任命されました中川成美です。かような重責果たせるかどうか、はなはだ心もとない限りですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 私が関西支部にお世話になりましたのは1987年でしたので、ちょうど30年目に当たります。大変に長い間所属してまいりましたが、少しも尽力いたせないままに、徒らに年を重ねてきたことを申し訳なく存じております。任期中、少しでもお手伝いいたせればと思っております。

 きちんと手元に資料を持たないので、非常にうら覚えの記憶ですが、私が関西支部会に所属しましてから、全国事務局が初めて支部に託され、関西外国語大学がその重責を担われたことを思い出します。全国で東京支部に次いで2番目に大きい支部ですので、そのような措置は当たり前のように思われるかもしれませんが、当時はどのような学会も大抵は東京に事務局が置かれておりましたので、かなり先端的な決定であったと思います。ようやく最近になって、いろいろな学会が東京以外に全国事務局や編集委員会を設ける事例も出て来て、比較文学会の先見性が示されたように思います。現在、本部事務局は大阪大学におかれ、中直一さんが事務局長を務められております。
 関西圏は大きく大阪、京都、神戸に大学などの研究機関が置かれており、例会はその持ち回りで開催されるのも、関西支部の特徴です。関西支部にお世話になってから、この三都にうかがうのは、とても楽しみでした。伝統とは往々にして形骸化してしまうものですが、この例会の持ち回りは会員の相互の協力なくしては出来ないものです。比較にはいろいろな分野の研究者が集まっていますが、大変に熱心に学会運営に参画して、活発な活動をずっと継続してきましたことも、良く考えてみますと、それは最近になって注目されます「研究横断」、「学際」的な刺激に満ちたものであったことが、良く了解されます。
 また、関西大会では、この三都のみならず、徳島大学、広島大学などにて会場校を引き受けていただき、四国や山陽地域の会員のみなさまともじっくりと話し合うことが出来ました。この秋の関西大会は金沢大学に会場校をお願いしました。北陸の会員のみなさまとの交流が心待ちにされます。私もこれまでのこうした広い交流を可能にするようにご相談してまいりたいと考えております。どうぞご助力のほど、お願い申し上げます。
 2013年から17年まで西成彦さんが支部長を務められましたが、途中で全国組織の会長に就任され、しばらくは両方の企画、運営に、文字通り獅子奮迅のご活躍をされました。心から感謝申しあげるとともに、お疲れもさぞやと思いを馳せる次第です。
 また庶務委員をお勤めくださった大阪大学の橋本順光さん、事務局・会計担当を務められた立命館大学の須藤直人さんにも、多大の感謝を申し述べたいと思います。どうもありがとうございました。
 次期の執行部体制は庶務委員に国際日本文化研究センターの稲賀繁美さん、事務局は立命館大学から京都外国語大学に移管し、同大学の荘中孝之さんに事務局・会計担当をしていただくことになりました。正式には6月19日から移動しますが、みなさまのご周知、よろしくお願いいたします。また印刷委員には金城学院大学の加瀬佳代子さん、監査には京都産業大学の岸本京子さん、大手前大学の森道子さんにお願いいたしました。諸先生方のお忙しさは格別と存じますが、何卒よろしくお願いいたします。
 文学の不振が叫ばれてから随分と長い時を経たように思いますが、文学が人間の思惟と感情の源泉として、未だ主要な位置を持っていることは、言うまでもありません。そして、これからその文学研究を目指す若い人々が、新しい比較文学研究を構築していくことも、この学会の任務かとも思っております。まさしくグローバルな視点から、文学を考えていくために、学会をより一層活性化していくことが重要な課題となっております。どうぞ、会員諸氏の変わらぬご協力、ご鞭撻をお願い申し上げます。

 上、簡略ですが、就任のご挨拶といたします。